2011年 04月 18日
絞りとシャッター速度
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デジタルカメラから一眼レフを始めた人は、昔のカメラのように一段ステップのシャッタースピードダイアルもないし、レンズに絞りリングもないので、露出のステップがどうなっているのか分からないらしい。
カメラの表示には、シャッタースピードも絞りも、それぞれ昔のカメラ以上に様々な数値が出てくるけども、例えば絞りいくつといくつでは何段差?とか、この絞りとシャッターの組み合わせと同じ露出の別の組み合わせは?と聞かれても分からないようだ。
昔から一眼レフやレンジファインダーカメラをいじっている人なら、え?何で分からないの?と思ってしまうが、考えてみるとダイアルや絞りリングなどの一覧できる表示がないので、直感的に分からないのは無理もないことかも知れない。
というようなことを考えていたら、機材の引き出しにこれがあるのを発見した。 (これ、実際には私が使っていたのではなく、父が使っていたもの。)
昔カメラに露出計が付いていない頃は、露出計で測ってこのダイアルから絞りとシャッタースピードの組み合わせを読み取り、カメラに設定していた。
なので絞りとシャッタースピードの組み合わせを直感的に理解するには便利かと思って、これを使って説明することに。
数値の見方。
下の画像は、それぞれある一定の明るさを測定した結果を示している。
この画像を例にすると、1/2000 , f4の明るさは、
1/1000 , f5.6
1/500 , f8
1/250 , f11
1/125 , f16
1/60 , f22
1/30 , f32
で撮っても、露出は同じという意味。 この画像では、1/2000 , f2.8の明るさは、
1/1000 , f4
1/500 , f5.6
1/250 , f8
1/125 , f11
1/60 , f16
1/30 ,f22
1/15 , f32
は同じ露出という意味。
ISO100のフィルムの箱には、1/250の時「快晴:f11、晴:f8、明るい曇:f5.6」などと露出の目安が書いてある。
つまり、1/250,f8が適正露出だとすれば、あとは自分で換算しろということ。
その際、絞りとシャッタースピードの関係が頭に入っていないと、では開放f2.8で撮りたいのだけど、それに適したシャッタースピードはいくつ?というのが分からない。
もちろん今はカメラには露出計が入っているので、頭で換算しなくてもカメラのメーターを見ながらとか、Avモードで絞りをf2.8に合わせれば、それに適したシャッタースピードに設定されるので、頭で換算しなくても良いのだが、絞りとシャッタースピードの関係は、一応頭に入れて置いた方がよい。
以下、組み合わせはダイアルから読み取って欲しい。
ここからは、上の明るさ(ISO100,1/8,f2.8相当)に対して感度を上げてみる。
(ASAと書いてあるのが感度。昔はASA(アーサー)という表記だったけど、今はISO。同じと考えて良い。)
感度を上げることにより、同じ明るさでも絞りとシャッタースピードの組み合わせが変わって来る。
さて、この露出計ではクラシックな一段ステップの表示しかないが、EOSにはもっと様々な数値がある。
それらをまとめてみる。
【EOSに表示される絞りの数値】
1/3ステップ刻みで表示。(EOSは1/2ステップ表示にも切り替えられる。)
黒字が昔のレンズに一般的に表示されていた、「一段」ごとのステップ。
例)
f1.4とf2、f1.6とf2.2、f1.8とf2.5は、いずれも一段差。
f1.4とf2.2は、一段1/3差。
f1.4とf5.0は、三段2/3差。
など。
1.4
1.6
1.8
2
2.2
2.5
2.8
3.2
3.5
4
4.5
5.0
5.6
6.3
7.1
8
9
10
11
13
14
16
18
20
22
25
29
32
36
40
45
絞りをボディー側で設定するようになってから、f2.2だのf2.5だの1/3ステップの絞り表示が使われるようになったが、それ以前はレンズに直接設定するので、f2と1/3とか2/3と言っていた。
また35mmの場合は、1/2ステップで露出調整する方が一般的だったので、f2半とかf2.8半など1/2ステップを「半」と言うことが多かった。
【EOSに表示されるシャッタースピードの数値】
こちらも1/3ステップで表示。
黒字は、昔のカメラのシャッターダイアルに表示されていた一段ステップの数字。
シャッタースピードがデジタル表示されるようになってから、1/4秒より遅いシャッタースピードは小数点表示されるようになった。
昔は1/2秒だったのが、今は0.5秒と表示される。
1/4秒よりも速いシャッタースピードも、小数点で表示できないこともないが、そちらは相変わらず分数表示で分母だけが表示されている。
それぞれの数値間で露出の何段差があるかは、絞りの場合と同じ。
1/8000
1/6400
1/5000
1/4000
1/3200
1/2500
1/2000
1/1600
1/1250
1/1000
1/800
1/640
1/500
1/400
1/320
1/250
1/200
1/160
1/125
1/100
1/80
1/60
1/50
1/40
1/30
1/25
1/20
1/15
1/13
1/10
1/8
1/6
1/5
1/4
0.3
0.4
0.5(1/2)
0.6
0.8
1
1.3
1.6
2
2.5
3.2
4
5
6
8
10
13
15
20
25
30
かつてはシャッタースピードは一段ステップしかなかった。
中間のシャッタースピードが出来たのは電子シャッターになってから。
なので1/3ステップの中間シャッターの数値は、いまだに直感的に分からなかったりする。
1/30と1/15の間のシャッタースピードは何?と聞かれても、咄嗟に答えられないかも。(^_^;)
なおシャッタースピードの場合は、かつては一段ステップだったことから、1/125と1/3とか1/125半という言い方はしない。
【EOS5DMarkIIに表示されるISO感度の数値】
デジカメになって、露出制御をISO感度の変更によって行うことも出来るようになった。
ISO感度も通常1/3ステップ(KIssデジは1段ステップ)で変更できる。
50(L)
100
125
160
200
250
320
400
500
640
800
1000
1250
1600
2000
2500
3200
4000
5000
6400
12800(H1)
25600(H2)
フィルムの場合は、ISO100より低感度のフィルムもあるので、露出計にはISO25くらいから目盛りがあるが、EOSでは通常はISO100からになっている。
LowモードでISO50でも使えるが、50と100の間、64,80という設定は出来ない。(H1、H2のほうも同じ。)
フィルムでは、まず使用するフィルム感度を決め、それに対する絞りとシャッタースピードの組み合わせを考えれば良かったが、デジカメでは感度も自由に変えられるので、同じ露出が得られるISO感度、絞り、シャッタースピードの組み合わせはもっとたくさんあることになる。
絞りもシャッタースピードもISO感度も1/3ステップ設定に慣れて、それぞれの相関関係を理解し、すばやく適正な露出値が判断できるように、絞りとシャッタースピードの関係はよく頭に入れておきたい。
【580EXIIのマニュアル発光量の数値】
EOS用のストロボでは、発光量をマニュアルで調整することも出来る。
下記発光量も露出の一段ステップに相当する。
1/1
1/2
1/4
1/8
1/16
1/32
1/64
1/128
580EXIIでは、分数表記の発光量調整値の間に、少数表記で0.3とか0.7とかの数字が出てくる。
これらは分数表記の一段ステップの間の、1/3ステップを意味する。
例えば1/1発光でf16が適正露出だとすると、1/2発光ではf11、1/2-0.3発光ではf10、1/2-0.7発光ではf9が適正露出ということになる。
ストロボ光の露出は、ミックス光にならない限りシャッタースピードによる光量変化はない(FP発光は除く)ので、1/1発光でも希望の絞り違えられない場合は、ISO感度を上げていくことになる。
1/1発光でISO100,f8が適正だけど、f16の絞りが必要なときは、ISO感度を400に上げる。
ふぃ〜〜〜
疲れた・・・・(^_^;)
誰かの役に立ちますように・・・・・。
カメラの表示には、シャッタースピードも絞りも、それぞれ昔のカメラ以上に様々な数値が出てくるけども、例えば絞りいくつといくつでは何段差?とか、この絞りとシャッターの組み合わせと同じ露出の別の組み合わせは?と聞かれても分からないようだ。
昔から一眼レフやレンジファインダーカメラをいじっている人なら、え?何で分からないの?と思ってしまうが、考えてみるとダイアルや絞りリングなどの一覧できる表示がないので、直感的に分からないのは無理もないことかも知れない。
というようなことを考えていたら、機材の引き出しにこれがあるのを発見した。
昔カメラに露出計が付いていない頃は、露出計で測ってこのダイアルから絞りとシャッタースピードの組み合わせを読み取り、カメラに設定していた。
なので絞りとシャッタースピードの組み合わせを直感的に理解するには便利かと思って、これを使って説明することに。
数値の見方。
下の画像は、それぞれある一定の明るさを測定した結果を示している。
1/1000 , f5.6
1/500 , f8
1/250 , f11
1/125 , f16
1/60 , f22
1/30 , f32
で撮っても、露出は同じという意味。
1/1000 , f4
1/500 , f5.6
1/250 , f8
1/125 , f11
1/60 , f16
1/30 ,f22
1/15 , f32
は同じ露出という意味。
ISO100のフィルムの箱には、1/250の時「快晴:f11、晴:f8、明るい曇:f5.6」などと露出の目安が書いてある。
つまり、1/250,f8が適正露出だとすれば、あとは自分で換算しろということ。
その際、絞りとシャッタースピードの関係が頭に入っていないと、では開放f2.8で撮りたいのだけど、それに適したシャッタースピードはいくつ?というのが分からない。
もちろん今はカメラには露出計が入っているので、頭で換算しなくてもカメラのメーターを見ながらとか、Avモードで絞りをf2.8に合わせれば、それに適したシャッタースピードに設定されるので、頭で換算しなくても良いのだが、絞りとシャッタースピードの関係は、一応頭に入れて置いた方がよい。
以下、組み合わせはダイアルから読み取って欲しい。
ここからは、上の明るさ(ISO100,1/8,f2.8相当)に対して感度を上げてみる。
(ASAと書いてあるのが感度。昔はASA(アーサー)という表記だったけど、今はISO。同じと考えて良い。)
感度を上げることにより、同じ明るさでも絞りとシャッタースピードの組み合わせが変わって来る。
さて、この露出計ではクラシックな一段ステップの表示しかないが、EOSにはもっと様々な数値がある。
それらをまとめてみる。
【EOSに表示される絞りの数値】
1/3ステップ刻みで表示。(EOSは1/2ステップ表示にも切り替えられる。)
黒字が昔のレンズに一般的に表示されていた、「一段」ごとのステップ。
例)
f1.4とf2、f1.6とf2.2、f1.8とf2.5は、いずれも一段差。
f1.4とf2.2は、一段1/3差。
f1.4とf5.0は、三段2/3差。
など。
1.4
1.6
1.8
2
2.2
2.5
2.8
3.2
3.5
4
4.5
5.0
5.6
6.3
7.1
8
9
10
11
13
14
16
18
20
22
25
29
32
36
40
45
絞りをボディー側で設定するようになってから、f2.2だのf2.5だの1/3ステップの絞り表示が使われるようになったが、それ以前はレンズに直接設定するので、f2と1/3とか2/3と言っていた。
また35mmの場合は、1/2ステップで露出調整する方が一般的だったので、f2半とかf2.8半など1/2ステップを「半」と言うことが多かった。
【EOSに表示されるシャッタースピードの数値】
こちらも1/3ステップで表示。
黒字は、昔のカメラのシャッターダイアルに表示されていた一段ステップの数字。
シャッタースピードがデジタル表示されるようになってから、1/4秒より遅いシャッタースピードは小数点表示されるようになった。
昔は1/2秒だったのが、今は0.5秒と表示される。
1/4秒よりも速いシャッタースピードも、小数点で表示できないこともないが、そちらは相変わらず分数表示で分母だけが表示されている。
それぞれの数値間で露出の何段差があるかは、絞りの場合と同じ。
1/8000
1/6400
1/5000
1/4000
1/3200
1/2500
1/2000
1/1600
1/1250
1/1000
1/800
1/640
1/500
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1/250
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1/160
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1/60
1/50
1/40
1/30
1/25
1/20
1/15
1/13
1/10
1/8
1/6
1/5
1/4
0.3
0.4
0.5(1/2)
0.6
0.8
1
1.3
1.6
2
2.5
3.2
4
5
6
8
10
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かつてはシャッタースピードは一段ステップしかなかった。
中間のシャッタースピードが出来たのは電子シャッターになってから。
なので1/3ステップの中間シャッターの数値は、いまだに直感的に分からなかったりする。
1/30と1/15の間のシャッタースピードは何?と聞かれても、咄嗟に答えられないかも。(^_^;)
なおシャッタースピードの場合は、かつては一段ステップだったことから、1/125と1/3とか1/125半という言い方はしない。
【EOS5DMarkIIに表示されるISO感度の数値】
デジカメになって、露出制御をISO感度の変更によって行うことも出来るようになった。
ISO感度も通常1/3ステップ(KIssデジは1段ステップ)で変更できる。
50(L)
100
125
160
200
250
320
400
500
640
800
1000
1250
1600
2000
2500
3200
4000
5000
6400
12800(H1)
25600(H2)
フィルムの場合は、ISO100より低感度のフィルムもあるので、露出計にはISO25くらいから目盛りがあるが、EOSでは通常はISO100からになっている。
LowモードでISO50でも使えるが、50と100の間、64,80という設定は出来ない。(H1、H2のほうも同じ。)
フィルムでは、まず使用するフィルム感度を決め、それに対する絞りとシャッタースピードの組み合わせを考えれば良かったが、デジカメでは感度も自由に変えられるので、同じ露出が得られるISO感度、絞り、シャッタースピードの組み合わせはもっとたくさんあることになる。
絞りもシャッタースピードもISO感度も1/3ステップ設定に慣れて、それぞれの相関関係を理解し、すばやく適正な露出値が判断できるように、絞りとシャッタースピードの関係はよく頭に入れておきたい。
【580EXIIのマニュアル発光量の数値】
EOS用のストロボでは、発光量をマニュアルで調整することも出来る。
下記発光量も露出の一段ステップに相当する。
1/1
1/2
1/4
1/8
1/16
1/32
1/64
1/128
580EXIIでは、分数表記の発光量調整値の間に、少数表記で0.3とか0.7とかの数字が出てくる。
これらは分数表記の一段ステップの間の、1/3ステップを意味する。
例えば1/1発光でf16が適正露出だとすると、1/2発光ではf11、1/2-0.3発光ではf10、1/2-0.7発光ではf9が適正露出ということになる。
ストロボ光の露出は、ミックス光にならない限りシャッタースピードによる光量変化はない(FP発光は除く)ので、1/1発光でも希望の絞り違えられない場合は、ISO感度を上げていくことになる。
1/1発光でISO100,f8が適正だけど、f16の絞りが必要なときは、ISO感度を400に上げる。
ふぃ〜〜〜
疲れた・・・・(^_^;)
誰かの役に立ちますように・・・・・。
by yukinyaa04
| 2011-04-18 16:04